回復期病院②っていうか特養がリハビリ病院レベルの看護介護リハビリがあるべきだと思った
リハビリ病院は、おそらく急性期病院より、各病院ごとの特徴があるのではないかと思います。
私のいたリハビリ病院について、ちょっと書きます。
入院患者の中心世代は70,80代、次いで60代、90代もかなりいます。50代はいなかったかも?
40代は私と少し後に入ってきた人が一人いただけです。
この年代ですから、ざっと3割以上は、なにかしら認知症状があります。
「なるほど、ここは老人ホームより医療ケアがしっかりしてる格安の老人ホームだ」
と感じました。
徘徊してしまう人がいるのでエレベーターは鍵付きですし、ほかの階へ自由に移動していい人だけ社員証のような首から下げるカードを渡されてそれがあるとエレベーターに載せてくれました。
私はすぐそのカードをもらえましたが、ほかの階も病室なので行く用もありません。
暇つぶしに1階に行っても、受付とわずかな2つ4人掛けの面会用テーブル、1つの飲料自動販売機があるだけです。
外には出られませんから、出入り口前に留まって、見舞いの人が来るときに空く自動ドアから、一瞬入ってくる外の空気を恋しく浴びました。
なんて淋しい! でも外に一歩も出られない日々では、それさえワクワクして待ってしまうのです。
私は食事にはなにも制限はなかったし、飲料もとろみをつければ好きに飲んでよいことになっていましたので、午後にはいつも1階の販売機でブラックコーヒーを買い、とろみをつけてもらって飲んでいました。
とろみ粉は、ナースステーションに行けばいつでももらえたので、マグカップを持って「アノイイカンジになる白い粉くださいー!」と毎日行ってたので、看護師さんも笑いながら覚えてくれて、私が見えると「白い粉?」とニヤニヤ入れてくれました。
ちなみに、美味しいお茶ゼリーもここにあるので「お茶ゼリーくださーい」ともよく言っていました。
私は、人より飲み物依存なんです。かつカフェイン中毒。
一日500円のテレビを私はレンタルしていませんでしたが、たいていの人は借りています。9時の消灯時にテレビも9時には消さないと怒られます。借りている人は不満そうに文句を言っていました。9時からドラマや映画が始まるのに、寝るのを強要されます。
急性期病院でもそんな決まりはなかったのに厳しいです。夜勤はやることが多いので、9時にはみな寝てほしいようです。
9時消灯で6時起床。
睡眠時間9時間もあるように思えますが、そんなことはなくて、2時間おきくらいに起きていました。
同室の方がトイレでナースコールしたり、おむつ交換も来ます。
認知の人が多くて看護師さんの感覚も麻痺してるのか、声を落とさずバタバタ処置も多く、そのたび起こされますから、2時間以上連続で眠れたことはありませんでした。
だから9時間も寝ているはずなのに、きっと実質は半分くらいしか眠れていません(また書きますが、夜中に奇声を上げたり、暴れる人もいたので)
6時起床で眠かろうが否応なく検温が始まり、そのまま朝の流動食が繋がれます。
私は朝食、朝一番のOTが終るとお昼まで二度寝することが日課になっていました。
一応デイルームもあったのですが、食事時間は、自分で食べられない患者さんをそこに集めて看護師さんたちが介助します。喉を詰まらせたりしないように、食事中はテレビが消されます。
急性期病院では「可能な人は、出来るだけデイルームで座って食事をするように」と言われていたのに真逆です。
(私はどちらにせよ食べられませんでしたが)
食事時間以外にデイルームに行こうにも、やはり「徘徊が困る人」「車いすに拘束しているが勝手に動いてしまう人」等が集められ、ゆっくり時間をつぶす場所ではありませんでした。
「うちがいたリハビリ病院と違う」と感じる方もいるかもしれません。
そもそもリハビリ病院なので、リハビリ時間以外は車いすに拘束したり、ベッドから降りてはいけないような人はあまりいないはずなのに、たくさんいるのです。
これもいつか書きますが、この病院も、患者さんの状態関係なく受け入れていたんでしょう。だから私も受け入れてもらえたんだと気づきました。
退屈でも売店もありませんから、雑誌も買えません。急性期病院から読み始めた長編マンガを繰り返し読んだり、患者さんが置いていった本を置いてある本棚がありましたので、そこで本を借りて読んだりしていました。
ご高齢の方の愛読書だっただろうという古い海外旅行雑誌があって「西ドイツ」「東ドイツ」とあり、懐かしかった。つい30年くらい前までは、ドイツは分断されてたんですよね。
そして毎日届く朝刊。新聞はもうだいぶ前からとっていなかったのですが、暇つぶしに久しぶりに読みました。
現在の購買層って、高齢者ばかりなんでしょうね。広告が、高齢者向けの商品や雑誌ばかりでした。
私の部屋は4人部屋、5,6ヶ月入院できるところを、私は2ヶ月半で退院しました(そのうち理由を書きます)が、そのたった2ヶ月半の間に、私の前のベッドは7人人が変わりました(これには意味があり、退院した理由の一つ)
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☆この記事は2010年代初出のものを身バレ防止のため時期をぼかしてリライトしています。
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