トップセラピストとかシニアセラピストとか
回復期病院退院して訪問リハを受けることになりました。OTさんは資格を取って半年くらいの方でした。
「はああ。なるほどね。これ、不随意運動って言うんですよ(エッヘン専門用語)。「不」&「随意」です(分かる?)」
「……(大汗) は…はい……(絶句)」
私の症状を見てこれ言うのって、<大間のまぐろの赤身、中トロ、大トロの食べ比べセット>見て、「これ寿司って言うんですよ」というくらい大分類過ぎます。
「激安マグロ握り=80円也」も、「大間のまぐろの部位の違いセット=時価」も、同じ扱いにしているくらいの暴挙です。味の違いが分からない&味わい方の作法が分からないようなもので、つまり、症状がなぜ起きているのか、そのリハビリ法は何が良いのか分からないようなものです。
このほかにも驚く言動が多くて(え? ちょっと待って。これ知らないの?!)と、心の中で叫んだ事例が、最初から連発でした。素直で一生懸命でいい子だったのですが、正直、彼女が来ている間は、リハビリしていないも同然でした。むしろ病歴もリハビリ歴もある私が、病状の原因やリハビリ法を教えていたくらいです。。
のびしろがある若い子ですから、私の症例と向き合って勉強することで、どんどん成長してくれることに期待して数か月は見ていたんですが、私も人生かかっているので、あまり心に余裕はありません。
毎回、勉強したり先輩からアドバイスは受けてくるんでしょう、いろいろ毎回新しいことに挑戦するんですが「今さらこれ?」「いや、やり方間違ってるし」と思うことが多い中、一年近く経ったころ「指鼻指試験」をしたんです。どこに行っても、状態を見るために一番初めにすることを今更。しかもやり方間違ってるし。
(参考youtube:https://www.youtube.com/watch?v=lojpaL2YsaY&noredirect=1)
もうだめだ、と思いました。
違うOTさんに変わってもらいたいのですが、クレームのように言って、彼女の立場を悪くしたくない(仕事抜きならいい子だったので情もあります)さて、なんといえば角が立たないか、丸く収められるか、しばらく悩みました。
いや、ほんと四六時中、それ考えて憂鬱な気持ちでいるほど悩んでいました。
結局OTよりPTをやりたいことにして、種類自体を変えることで解決したんですが。
さて、こういう資格とりたて半年、(悪く言ってしまえば)国家資格に受かるための勉強してきただけで、ほとんど実地経験がないセラピストと、長年いろいろな患者さんを見てきて、各勉強会に講師として招かれるような経験豊富で腕の立つセラピストでも払う単価は一緒です。
セラピストのランクがあれば。ランクは難しいにしても例えば「片麻痺の手を使えるようにする技能に長けている」とか、部位ごとのランク付けまで行かなくても冠付けがあってもいいのでは、と。
「片麻痺上肢スペシャリスト」とか「高次脳 言語障害スペシャリスト」とか。
確かにセラピストは、経験年数だけではランク付けの意味がない。経験年数だけ稼いでる人もいますからね。
療法自体もいろいろあって、セラピストによって選ぶものは違うし、どれが正解とも不正解とも言えないし、正解でも不正解でもある。
症状にもいろいろあって、得意分野や経験の少ない分野はあると思います。
上記したような子の場合、珍しい症状を目の前で見せ、患者の私が原因やこれまで効果のあった方法、なかった方法などを教える時間だったんです、はっきり言って、施術料払うどころか、授業料取りたいくらいです。
と、思うのもあれば、前にも書いたように経験豊富な講師をしているOTさんに見てもらった40分は7000円自費で払っても、それ以上の価値がある時間でした。お金さえあれば、自費で毎回こういう方に見てもらいたいくらいです。
ちょっと、そういう「トップセラピスト」とか「〇〇(疾患名)のスペシャリスト」とか、まずは社内だけで整備して、「トップに見てもらいたければ、オプション料金発生しますよ」みたいなことは出来ないの? と、訪問リハのセラピストに聞いたことはあるのですが、「法的にランク付けや整備が難しいという以前に、社内でのスタッフ間でランクを付ける(感情的な部分)のがまず難しい」と言われました。
ぶっちゃけ「甘えるな、競争しろ」と、心の中で思いましたが、ただの患者の我儘ですかね。
友人のケアマネも、訪問リハの会社に、あれこれ経験や腕について聞いたり、それを判断材料に指名しづらい、しないのが暗黙の了解みたいになっていると言っていました。
なぜ?
まあ、医者も教授、助教授、〇科部長とかでしか、ぼんやりとしか腕前は分かりません。(それらに比例して腕がいいわけでもないですし)
でも、美容師さんならありますよね。トップスタイリストだと高いとか。ほかの業界でも。
ここで一人の私が言って、どうにかなるものだとは思いませんが、言わないで諦めるよりは言い捨てておきます。
*****
☆この記事は2010年代初出のものを身バレ防止のため時期をぼかしてリライトしています。
以下、2つ、それぞれクリックしていただけると、ブログサーチでランキングが上がり、結果的に、検索エンジン(GoogleやYahoo!)の表示順位が上がります。 この病気の当事者の発信する情報が少ないので検索でなかなか見つかりません。
ご賛同いただけるようなら、お手数ですがクリックしてください。