新あんこのログ

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脳出血(脳幹延髄小脳)障害2要介護2

そのリハビリ特化に療法士はいますか?運動はどれくらいできますか?

今リハビリ病院にいて、退院後のリハビリについて考えている方、これから介護保険サービスを使えるようになるから、デイサービスを探そうかと思っている方の検討のための1つの情報になれば。

あくまで、個人の偏った意見ですが。

 

 デイサービスの本来の姿とは

<高齢者の社会活動の活性化と機能・体力の低下抑制>

①高齢者が引きこもりにならないよう、同年代の人が集まって交流する場です

②生活機能が落ちないよう、楽しめるような手芸や工作をして、頭を使ったり手作業で活性化します

③運動機能の低下を抑制するために、軽い体操をします

<介護者の負担の軽減>

④家族介護者の負担を軽減するために、半日、または1日被介護者を預けられます

片麻痺などでお風呂が自分で入れない人をお風呂に入れ、洗ってくれます

⑥昼ごはんが出るサービスもありますから、やはり介護者の負担が軽減できます

です。 

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本来の対象者は高齢者で、だいたい70代以上です。

60代は若い方ですし、50代以下は「若者」として見られます。

外に出ることが少なく引きこもりがち、友達がいない、運動機能の低下が目立つ、認知症状が進んでいる、家族が付きっきりで世話をしていたり、目を離せない、お風呂に自分で入れず家族が入れるのも難しい……etc

……のような方が通うところです。

 

あれ、自分は違う、自分が求めているものと違うと思うなら、まず下の「リハビリ特化型」を検討してください。

 

最近「リハビリ特化型」をうたうデイサービスも増えています。

これら施設は

「回復期(リハビリ)病院を退院するときに歩けていた人でも、家に戻って歩けなくなる人が多い。このような人たちにリハビリを継続させる場がないからだ。では、それを創ろう」

というニュアンスのものが多いです。

だからつい、それなりの機能訓練を期待してしまうのですが、恐らく、期待通りのところを見つけるのは難しいです。

これは、介護保険制度そのものの制約があるのが大きく、提供する側も受ける側も制度の制約により十分なリハビリは妨げられます。

とはいえ、本来のデイサービスは上記に示したような方が対象で、上記に示したようなサービスを提供するものですから、リハビリ特化型は制限内でも出来るだけ機能回復になるよう工夫していると思います。

 

私が通っているのもこのタイプで、上記の②⑤⑥はなく、④の意図で通っている人も少ないです。

ほとんどの方は、一人で外を歩けないレベルの身体的障害があり、その機能回復のためが一番の理由のようです。

リハビリ特化型では、②④⑤⑥がない分運動がメインになり、団体で行う準備体操のほか、平行棒やマシーンもあります。

とはいえ、やはり施設によって行う方法や運動の強弱は様々です。

またPTがいるところもあれば、PTはおらず、スポーツトレーナーがいるところもあります。

 

しかしリハビリ特化型で探そうと考える場合も、必ず見学して、どのようなことをするのか聞いたり、利用者の行っているもの、スタッフの様子をよく見て、自分がどれくらいここで機能回復をしたいのかを具体的に伝えるべきです。

車いすの人が「歩けるようになれますか?」と聞いても「なります!」と自信満々には言われないと思いますが、デイサービスの制約内では仕方がないことだと思います。

 

実は私、リハビリ特化型を一度中退しているのです。

そこは1ヵ月通えませんでした。

退院したばかりの私は、勧められるままSTとOTは訪問で、PT領域はデイサービスにしました。

それぞれ理解していたつもりでしたが、まったく初めての世界ですので、想像力がまるで欠けていました。

 

ケアマネからもらったデイサービスの一覧には無数のデイサービスが載っていて、その中からいくつかをお勧めされましたが、自分で探しても構わないと言われました。

自分で調べてみたのですが、デイサービスはホームページがないところが多いです。

わずかにあるのは大手やフランチャイズ展開しているようなところで、「お風呂に入れます!」「みんなで折り紙しました☆」「元気にリズム体操♪」とかばかりです。

いえ、それが本来の姿なのですが。

で、いろいろさがしているうちに「リハビリ特化」というものがあることを知りました(ケアマネさんは知っていなかったのか、その違いを教えてくれませんでした)

そこで通える範囲(送迎してくれる範囲)で3か所見つけたのですが、ホームページがきれいなのと、比較的近いという理由から、大手フランチャイズのデイサービスの見学に行ったのです。

コンビニほどの広さに、およそ30人近くの利用者が椅子をずらっと並べて、前にいるトレーナーに合わせて座ったまま元気に体操しています。

周囲は、いろいろな最先端と思われるマシンが置いてありました。

 

説明では、

準備体操→リズム体操→休憩(紙コップでお茶が配られる)→個別運動→脳トレ運動→休憩(お茶)→整理体操(送迎まで入れて、およそ3時間。いわゆる半日型)

みたいな感じだったと思います。

個別運動の時間は、各自マシンを使ったり、みんなで行うレクレーション(ボール投げ等)に参加して過ごします。

 

まず、トレーナーの張り上げる声に耳鳴りが強い私は辟易したのですが、みんなを盛り上げることや、耳の遠いお年寄りもいることを考えれば当然のことで、きっとどこも同じです。

立って運動できない私が座ったままずっと運動できること、個別運動ではマシンも使えること、またスタッフも優しく気が利くので、ほかは見ずにここに決めました。

――多分、どこもこんな感じだろうし

と思いはしましたが。(つまり100%は納得してない)

 

通い始めて……

 

個別運動の時は、マシンの数に限りがありますから、スタッフが呼びに来て初めてマシン運動をします。

だいたい、1日に2種類くらいです。

1台5分~10分くらいです。

それ以外の時間は、席についてレクレーションです。

なじんでて動ける人は、ボーリング大会を楽しんだりしていましたが、私は出来ませんから見ていました。

体操は多かったのですが、椅子に座りっぱなしだし、とにかくスタッフの声が耳に響いて辛かったです。

 

そして、ある日の脳トレの時、しりとりをしました。

「はくさい」「いか」「かきね――垣根。ネですね、ネが付く言葉、分かる人いますかあ?」

私は指されないように下を向き一生懸命考えました。

残念なことに私が思い浮かぶ「ネ」が付く言葉は、

(ね…ネ…ネガティブ…いや、まずいだろ。ね……ネ…ネグレクト……もっとまずいだろ! だめじゃん私)

幸い指されなかったのですが、これで「無理。私のいるところではない」と思ってやめたのでした。

 

軽い体操は十分するのですが、歩行訓練はありません。

番役に立つと思っていた個別運動の時間は1時間ありますが、マシン10分程度で、あとは座っているだけです。

家にいるより座りっぱなしです。

これで半日潰すのは無駄になると思いました。

 

その後、さらに近いところに見学に行きました。ここは毎回20分、必ずPTが見てくれるというところでした。

行ってみると前の半分ほどのスペースで10人くらいの人がいました。

なるほど、たしかにPTさんがいて利用者さんについていますが、マッサージしているように見えます。

独自の運動マシーンというものがありましたが、誰もやっていません。

みんなお茶を飲みながら、マッサージの順番待ちで、歓談してるばかりです。

説明は聞いたんですが、何を言われたかあまり覚えていません。聞いている途中で、ここは違うなと感じ、聞き流していたようです。

 

そして、わずかに送迎地域から外れてはいたものの、ホームページでの内容が良かったところに、ダメもとで問い合わせしてみました。

送迎は可能だけれど、今は空きがないということで、知っているところで同じようにリハビリに力入れているところがあるから、と今のところを紹介されました。

 

そこは、近いしホームページもあったし、実はすでにチェック済みだったのです。ただ、ホームページが手作り臭いっぱいというか、素人でももっとましなの作るよねというか、でなんとなく除外していたのです。

でもまあ、そうおすすめされるなら行ってみようと見学に行くと、施設全体が訓練室のようにマシンや平行棒やベッドなどが並んでいて、各自違う訓練をしていたのです。

みんな歩行練習やマシンをやっているのが、その時の私にはとても新鮮でした。

全員個別メニューで、平行棒やPT、マシンをみんな時間ごとに交代でやっているのです。

PTさんも私の病名を聞き、軽く見てくれて「なるほど。やっぱりまずは体幹ですね」と言ってくれました。

 

というわけで、ここに通い始めましたが、これまでの記事にも書いてきたように、やはり不満はあります。

というより、やはりデイサービスの置かれた状況(制度の制限や利用者の認識、それによるスタッフの考え方)では、私が満足できるリハビリ活動は出来ない気がします。

区分変更がかなったら、訪問リハを増やし、場合によってはデイサービスはやめるつもりです。

続けるとしても週1とかにするかな。

運動不足の解消にはなりますので、そういうつもりで行くならいいところだと思います。

 

また利用者さんたちとはとても仲良くなり、会ってお話しするのはとても楽しいです。

私はこの中ではとても若いので、何かにつけ若い子扱いされ、優しくされ、構ってくれます。

必ず「若いのに、かわいそうねえ」と言われてしまいますが(笑)

だから、もしやめてお別れするとなると寂しいですが…やっぱり機能改善したい。

  

というわけで、退院後もリハビリを続けるなら(介護保険を使うなら)、デイサービス選びは慎重に、かつ過度な期待はしない。

できれば、訪問リハの会社にはっきり「歩けるようにしてくれる人をお願いします」など、具体的なお願いをして(実はセラピストを選ぶような行為は、あまりしないのが暗黙の了解みたいですが)、訪問リハ中心のリハビリをした方がいいと思います。

 

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☆この記事は2010年代初出のものを身バレ防止のため時期をぼかしてリライトしています。

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