新あんこのログ

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脳出血(脳幹延髄小脳)障害2要介護2

対処療法ではなく根本にアプローチ「認知運動療法とボバース法」(運動失調・神経)

より正しく言うと

 

認知運動療法→認知神経リハビリテーション

ボバース法→ボバース概念、ボバースアプローチ

 

のようです。

 

一般的に、「認知運動療法」「ボバース法」という言い方をすることが多いようです。

最近になって、これらを知りました。

リハビリテーションにはいろいろな概念があって、これらもその一つにすぎず、評価されているものの、否定的意見もあるようです。

しかし私は、これらに出会ったことで「これだよ」と思いました。

もちろん、リハビリテーションの概念や方法は、素人の私には一朝一夕で理解もできなければ、語ることさえ浅はかだと思いますので、あくまで、今理解していること、感じていることです。

 

リハビリ病院でのリハビリは、筋力アップや対処療法的なものが主体でした。

だから、諦めたくはないけれど、失調そのものにアプローチする療法はないのかもしれない、と思っていました。

でも失調そのものを軽減、改善しないことには、元に戻れない。

(画像を楽天からお借りしているので飛びます)

 

今年から訪問リハのPTに来てくれているセラピストさんは、これまで私が知っていたPTリハとはやり方が違う気がしていました。

筋肉のマッサージや筋トレもしますが、それ以外に、これまでにやったことのないことをします。

 

例えば、まず歩いてみて「どんな感じですか?」と聞かれます。

私は「かかと側に倒れそうな感じ」と答えます。

すると座って目をつぶります。

その状態で、足の下にいろいろな硬さのスポンジを入れられます。

それを踏んでくださいと言われ、どれくらいへこんでいるか、前のと比べ固いかやわらかいか……など細かいことを聞かれて、私はそれに一つずつ答えます。

 

こういうことをして、もう一度歩いてみると、さっきは鈍感だった足の指先がはっきりわかって、地面をしっかりとらえているのです。

右足の裏、特に指先が痺れているせいで、地面をしっかり感じ、とらえる機能が弱くなっている(実際には感覚や機能が弱くなっているから痺れているのかもしれないですね)から、その感覚を起こしてあげるために、スポンジを踏んで、細かく多角的に感じるということをしたのです。

ほかにも私にとっては初めての試みがいろいろあって、

あれ? そういえば、このPTは筋トレがメインじゃないな、と思い

「こういうの初めてだよ。PTは筋トレや歩行練習ばっかりだと思ってた」

と言ったら

「認知運動療法っていうんですよ。筋トレももちろん必要なんですが、疾患の元になっているのは筋肉に指令を送る神経ですから、その指令を再構築するんです」

と答えが返ってきました。

 

 これだ! 

 

「揺れる」→「揺れを抑える筋肉を鍛えましょう。装具を付けましょう」

 

という症状に対する対処ではなく、

 

「揺れる」→「揺れの原因を見つけましょう。そこにアプローチしましょう」

 

という根本に対するアプローチ

 

置き去りになっていた失調そのものにアプローチする方法があったのです。

完全に改善するかどうかは分かりませんが、それだけでも、失調は改善する方法はないのかもしれないという不安と、腑に落ちないでいたPTリハに希望が持てるようになりました。

 

 

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☆この記事は2010年代初出のものを身バレ防止のため時期をぼかしてリライトしています。

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そして、ボバース法。(画像を楽天からお借りしているので飛びます)

たまたま、訪問リハの会社から「講習会の先生が、あんこさんのリハを見たいと言っている」と申し出があり、先生なら喜んで、とお迎えしました。 

見るどころか、すぐに先生自ら指導してくれました。

 

先生の引き出しは豊富で、どんな質問にも即答であらゆる方法を示してくださり、しかもすべて、論理的に説明してくれるのです。

 

「指先が揺れているというより、この揺れは肩から来てるんだよ。三角筋が弱っている。そうなるのはやはり体幹の弱りがあるからで、まず腰をこう落ち着けて~~」

 

病院では「指先の揺れを抑えるために、手首におもりをつけてみましょう」という対処療法だったのが、座り方の指導からです。

 

指先が揺れていると思っていたら、原因は別のところだったとか、どの脳のどういう働きがダメージを受けていて、新たに機能させるには脳のどこにこういう働きがあるから、それを使って訓練するとか、この機能の発達の順序としてはこうだから、まずこういう動きから……などなど、すべてが目からうろこでした。

 

見えなかったものがすべて明るく照らし出され、くっきり見えるようになったような気分でした。

 

あとから、この先生はボバースの講師もしているということを知っただけなので、こうした指導法がボバースなのかは分かりません。

ただ少なくとも、先生の指導はその概念から導き出されているものがあるでしょうし、ボバースアプローチの基本概念は、神経生理学的に分析し、人間の発達学的考察を様々なリハビリに反映させているようなので、症状への対処というより、ダメージを受けている神経を見つけ、そこへアプローチするという点は、認知運動療法と似たところがあるようです。

 

これまで受けていたPTやOTは基本、ほとんど対処療法でしたが、これも続けていれば、結果的に認知運動療法やボバースでアプローチするであろう部分も、無意識に改善する可能性はあると思います。

また、どちらもそれなりにメジャーな概念で、PT,OTセラピストであれば、知っているものだと思います。

 

ただリハビリ病院では、車いすが杖になる、杖が杖なしになる、出来ない作業が出来るようになるという、目に見える形での結果を早く出そうとしているところがあると思います。

リハビリの方法にしても、様々なマシンや専門的な道具を使い、いかにもリハビリをしているという雰囲気が必要なのかもしれません。

 

認知運動療法やボバースアプローチは、やることが地味なことが多いので、推奨している病院ではないと、あまり取り入れないのかもしれません。

 

今はこれらがベストに感じていますが、まだまだ私の知らないリハビリテーション概念があり、それを知ったとき、また目からうろこになるかもしれませんが、とりあえず今は、この二つの概念のおかげで、腑に落ちないでいたPT,OTのリハビリに「的確に間違えず努力し続ければ、根本原因そのものが改善するかもしれない」と思えるようになり、治しようがないのかも、と不安に思っていた気持ちが払拭され安堵しています。

 

 *ちなみに*

理学療法士さんや作業療法士さん、言語聴覚士さんのことをなんと呼べばいいのか、まだ私の中で固まっていません。周囲の人には「リハビリの先生」というのがイメージがつかみやすいと思うのでそう呼んでますが、ブログに書くときは「PT(Physical Therapist)さん」「セラピストさん」と書いています。

今回書いた「先生」も「OTさん」ですが、接して自然に「先生」というイメージが一致しました。そのため、ここでも「先生」と書いています。

 

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