新あんこのログ

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脳出血(脳幹延髄小脳)障害2要介護2

回復期病院④頻繁なVF検査と3カ月ぶりの食事これがミキサー食

急性期では1度しかしなかったVF検査を、回復期病院では、始めのうち毎週、隔週の勢いで行いました。

 

この病院の売りの一つがVF検査が出来ることで、週に一度、大学病院から口腔外科の嚥下の専門医が来てくれるのです。

急性期のSTでは、動きが鈍い左の喉を閉じるように左回旋して(左に向いて左の喉を物理的に閉じる)、かつ少し下向きで(私はデフォで顎が上がり気味(=偉そうと言われる姿勢デス)飲み込む訓練をしていましたが、これは好きではなかったです。普通に前を向いたほうが飲み込みやすそうなのに、不自然な姿勢を取ることで余計に飲み込みにくい気がしていました。

 

入院後も一応、その姿勢は続けていたのですが、初めてのVF検査の際、前を向いても飲み込めているのが確認され「前向いて飲み込めるなら、そのまま練習したほうがいい」と先生が言ってくださり、左回旋卒業。

 

急性期病院では、水にバリウムを溶いたものだけを飲まされ、水もバリウムも嫌いな私は、ただでさえ吐きそうな涙目で飲み込んでいました。

しかし回復期病院は、バリウムは入れられるとはいえ、お茶ゼリー、おかゆ、潰した味付きゆで卵、バリウムを混ぜて焼いたクッキー等いろいろ工夫して出してくれました。

バリウムはなにに入っていても嫌いなのですが、バリウム入り手焼きクッキーはバリウム臭がなくて、普通に美味しかった。

 

 

3回くらいのVF検査後、入院して一月くらいしたころ、ミキサー食の許可が出ました。

まだ飲み込む力は弱かったですが、反射は普通にあり、勝手にゲホゲホするし、飲み込み切れない異物感も自分で感じで何度も飲み込もうとするので、事故はないだろうということでした。

 

STさんには「良かったねえ、でもミキサー食だよ、すべてミキサーにかけられてて、どろどろで何もかも意味不明なものが出てくるよ」と脅されていたのですが、思いのほかおいしい。

脅された分、おいしく感じたのもあると思いますが、3カ月ぶりに舌で味わうと、何もかもが敏感に味を感じて「これ豆腐!」「これ……多分サラダ?」とか味が分かります。どれも歯ごたえなくドロドロですが美味しい。

飲み込みが弱いのでたくさんは食べられないので、カロリーは半分、その分流動食を使ったムースデザートを毎回出されます。最初の一口は、うわ! 流動食の匂い! と感じましたが、次からは気にならず、むしろこれもいちご味やチョコ味で美味しく、デザートとして楽しみに最後に食べました。

しかしこれは粘りけが強く、ほかのミキサー食よりも飲み込みづらいかったですが、そのうち慣れました。

 

こんなミキサー食でも、最初は飲み込むのがタイヘンでした。もうこんだけ美味しいなら、一生ミキサー食でもいいかな、と思うくらいたいへんで、普通の食事をとれる自信はまだありませんでした。

 

 

また、それまで流動食に混ぜていた薬(散財にして水で溶き、流動食のチューブにシリンジで入れていた)も、看護師さんがムースの中に味がしないようくるむように混ぜてくれて、経口で服薬するようになりました。

 

 

 

この病院で一番良い点は、食事が美味しかったことです。職員も同じものを食べるそうですが、職員さんにも評判が良かったらしい。

もっとも、私は濃い味苦手だし、食事制限もなかったので、余計に美味しかったのでしょうが。

(減塩食や糖尿病食の人はまずがっていましたが、病院食が合わないというより減塩の味付けや低カロリー食のせいだと思う)

 

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 多分これは、

緑が小松菜のお浸し、手前がご飯、白いメインが白身魚、右上は高野豆腐、オレンジ色はキャロットゼリー半分、手前ピンクが流動食(メイバランス)のムースストロベリー風味。

 メイバランスは、今やスーパーでさえ、飲料や様々な形態、フレーバーで出ていますね。 

食が細くて困っているご高齢の方はいいかもしれない。栄養バランス取れてるし、カロリー高いし。

病院でも食べない患者さんに「これだけは食べて」と食べさせていました。

 

 

それにしても、3か月ぶりに舌で味わう食事、おいしかった!

 

 

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☆この記事は2010年代初出のものを身バレ防止のため時期をぼかしてリライトしています。

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