2回めの入院:05.同室の人々③お姫様(宮様)のようなおばあさま
同室の人々③です。
お姫様(宮様)のようなおばあ様
私(庶民)の知らない世界のおばあさまがいました。
夜中に脳梗塞を起こし片麻痺になったそうで、最初は近所の病院に入院したのですが、私が入院している病院には、有名な脳外科医(の弟子)がいるということで転院してきました。
「個室(特別室)をお願いしたんだけど、先生にね、あなたは落ち込んでしまうから個室ではなく、団体部屋でお話ししてた方がいいっておっしゃっていたんですの。でも先生がおっしゃるとおりだったわ。あんこさんたちとお話ししていると気持ちが明るくなりますもの。ありがとうございます」
看護師さんのケアのあとに
「まあ、ご親切にありがとうござます。お名前を教えていただけます?」
と尋ね、子どもたち(40代)が(毎日朝から晩まで)来ると、
「xxと言う看護師さんがとても親切にしてくださったの。あなたたちからもお礼言ってくださる?」
という調子。
80代の旦那様が来ました。
旦那「やあ。元気かい?」
姫「あら。遠いところありがとうございます。おかげさまで」
旦那「キミの好きなマルコリーニのチョコレートをお土産に買ってきたよ」
そして、毎日くる娘たちと3時のお茶の時間にはデイルームに行って、デパ地下菓子(ゼリーなど)で、夕方までお茶会していました。
病院の朝ご飯は、驚くほど質素なのですが、ある日私は
「今日の朝食、一番おいしかったのはのりたまですね……」
病院食ののりたまは貴重!
と言ったら
「ええ。これ美味しいわね。パックになっていて新鮮で清潔ですし。さすが、病院はなんでもあるのね。私はふりかけは、壺に入っているものしか食べたことなかったわ」
それ……高級ふりかけ錦松梅!!
のりたま知らない人いるんですね……
旦那様も上品だったし、あのご夫婦はきっと、相当由緒正しいお家柄なんだろうな、と、こんな人たち、今でもいるんだ、と驚きました。
でも本当に上品な人って威張らないし、感謝の言葉がすごく多いです。育ちがいいってああいうことなのかもしれません。
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☆この記事は2010年代初出のものを身バレ防止のため時期をぼかしてリライトしています。
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安いのもあったんですね。ちょっと贅沢したいときに欲しい。 |