新あんこのログ

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脳出血(脳幹延髄小脳)障害2要介護2

【脳幹部海綿状血管腫】02.入院・リハビリ・セカンドオピニオン

セカンドオピニオンの”私の場合”の脳幹部海綿状血管腫の見解

「原因不明だから、なにをしてなるというものではないから、なにも禁止事項はない。逆に言えば『なにをどう気を付けていてもなるときはなる』ということは頭に置いておいてね。いつできたのかもわからないし、生まれつきある人もいる。それなのに出血せず、自分にあるのも知らないまま一生終える人もいれば、しょっちゅう再出血する人もいる。これはもうなるようにしかならない。元気に過ごせるなら余計なことしないで、普通に生活してください。あえて言うなら、ストレスを溜め込まないように。興奮を避けて。一時的な血圧の上昇で出血することもあるから」

※2010年代の見解です。

※原因不明ですが、血圧が急上昇時に出血することがあるので血圧には注意です。

 前記事(1回めの入院の最初)

ankonolog.hatenablog.com

 

 

というわけで、生まれて初めて入院しました。

 

このときの症状は、

 

  • 眼振、めまい
  • 右半身全体の軽いしびれ
  • 嚥下機能障害
  • 構音障害(今思えば軽度)

 

などです。

  

眼振、めまいの症状が最もつらく、目を開けている限り常に強いめまいがしていて吐き気を感じるため、入院中は、ほぼじっとして目をつぶっていました。

入院後1週間ほどは、ほとんど寝ていた気がします。なんで、こんなに眠れるんだろうと不思議なくらいだった。

※何度か再出血しているうちに知ったことですが、脳出血時は眠くなる症状がよくあるようです。(追記:2020年)

 

眼振とは眼球だか瞳だか忘れましたが、なんか眼が勝手に振動を起こしている状態で、昔の映りの悪いテレビのように、視界がひどくぶれて何重にもダブって見えます。広い視野では一応全て見えているのですが(だぶるけど)、文字のような細かいものがぶれまくりで判別できない感じでした。

 

これらの症状のため、お見舞いのメールやら頂いても、メールの差出人すら読み取れないような状態が2週間ほど続きました。

延髄にある血管腫からの出血により小脳にもダメージを受けているそうで、小脳の腫れが治まるにつれ、これらの症状は自然治癒するらしく(薬もなかった)これらの症状がだいぶ治まったことで退院したようなものです。

 治療のための入院ではなく、経過観察と点滴のためのようなものです。

 

右半身の症状は、しびれ(感覚麻痺かな)という意味では、おそらくかなり軽いもので、全体的にしびれを感じている程度です。

しびれてじんじんするということではなく、薄い布や皮膚が一枚被さっているような、普段より感覚が鈍いとか、違和感がある程度。

元のようになにもかもできるかといえばそこまでではないのですが、一人で歩行もできるし、手作業も基本的になんでもできます。この症状は、リハビリ頑張れば、元通りに回復するという担当医の見立てでした。 

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嚥下障害や構音障害
は、右半身に起こっている症状に伴い発生したものもあれば、それらの神経に障って起こっているものもあるようです。

嚥下機能は、飲みこむ機能なんですが、これが一時完全に効かなくなって、自分の唾も飲みこめず、仕方ないので吐き出していました。

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もちろん、水もむせてしまうので飲めません。都合、10日くらい点滴と氷(口の中の渇きを取るために氷を口に入れる)で過ごしました。

病院食はそれほど魅力のあるものではないし、点滴していればそれほどおなかも空かないので、食べられないつらさはそれほど感じなかったのですが、この年はすでにあの案件で激やせしていたのに、この点滴ダイエットのおかげで、10日でさらに4キロのダイエットに成功してしまい、

生まれて初めて

 

あ………あ……あ……あっ脚が細い(※当社比)

たくさん食べなきゃ……

 

と思った気がします。

 

そして10日ほどで飲みこめるようになり食事が復活し、そこからは体力つけなきゃとばかりに、毎食必死に食べました。

完食しないと、栄養点滴はずしてもらえないのもあった。点滴していると、トイレ行くのも面倒だし、栄養点滴は濃いのか、すぐにピーピー鳴って、看護師さんに来てもらわなくてはいけないのがイヤでした。

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また構音障害などにより、非常に活舌の悪い鼻声女になってしまいました……(今思えば、軟口蓋も正常に機能していなかったから鼻声だったようです。手術後の今はもっとひどいです)

元通りの話し方、発声に戻れるのか不安でしたが、今思えばほぼ戻りました。

 

というわけで、医師や療法士さんの対応からして、どれも時間が経てば元に戻るような感じでした。

 

しかし血管腫(病巣)は残っている=再出血の可能性は常にある

ただ、このときは、

 

「今回出た症状についての機能は、回復の見込み」

 

ってことなんですよ。

これで回復すれば、終わりって話じゃない……

 

出血を起こした問題の部分は、まだ脳幹内にあります。

 

  • 残して置くと、1年以内に再出血する可能性が20%
  • 除去する場合、周りの神経に触れて大きな後遺症が残るか最悪死も

 

と、選択肢があるわけですが、この厄介者ができている場所が、神経の集中した厄介な場所(脳幹部)にあるわけで「手術をするのであれば、*最新のモニタリング機材がある病院での手術を」と勧められ、担当医がその機材がある病院へ出せる紹介状を書いてくださり、今回入院した病院では手術をしませんでした。

紹介先はどの病院(女子医大とか東大付属とか逓信)も混んでるし、今の後遺症が落ち着いてから、セカンドオピニオン的に聞きに行くことを勧められました。

 *2020年時点(実際はもっと前から)この機材は、ある程度の大きな脳外科のある病院では持っているようです。私ものちに、この病院で手術しました。

結局私は最初の1年は再出血せず、もう大丈夫かなと思っていたら、それから大小(軽いときは仕事も行けました)7,8回出血しています。(2020年1月現在) 

3週間入院して、退院後1週間ほどしたころの回復具合

 一人で室内でのろのろ行動できるが、外を歩く勇気はない。人にぶつかったら100%転ぶ&疲れて長距離歩けない。

めまいが完全には治っていないのと疲れやすいのがあって、ちょっと行動すると横になるという繰り返しで一日を過ごしていた。

  

このとき、2,3週間後にコンサートに行くつもりでチケットを持っていたのですが、10日前くらいに、無理だな、と諦めオクに出しました。(高額転売ではありません。あのころ転売ヤーもいなかったし)

 

退院後のリハビリ

家の室内から始め、少し慣れてきたら近所まで歩いていくという感じで、距離を伸ばし、また家の中を慎重に時間をかけ、リハビリのつもりでいろいろ大掃除しました。

初めて「終活」ということを真剣に考えたので、退院したら、パソコンの中身、隠し持っている内緒のものなど、きれいさっぱり処分しました。

 

この後、約2ケ月で、後遺症的なものはほぼ9割は回復しました。

走るのだけ苦手になりましたが,猛ダッシュでは無ければ可能なところまで回復。

休んでいたのとリハビリを理由に、当時習っていたピアノの練習に励み、復職するより早く、レッスン再開しました。

でも今思えば、跳躍(ピアノのテクニック)がうまくできない気がしたのは、このときからすでに、体幹やバランス、距離感の正確な目測が、弱くなっていたのかな、と思います。

 

セカンドオピニオン

4ヶ月後くらいに、女子医大に行ったのですが

「脳幹なんて危険なところ、救命でもなければ、うちも(手術)やらない。しょっちゅう再出血しているとかなら考えるのもあるだろうけど、あなたはここまで一人でこれるくらいだし、手術しないほうがいい」

と言われました。

「なにか禁止事項はありますか? 禁酒禁煙とか」

と、聞いたら、最初の言葉が返ってきました。

「原因不明だから、なにをしてなるというものではないから、なにも禁止事項はない。逆に言えば『なにをどう気を付けていてもなるときはなる』ということは頭に置いておいてね。いつできたのかもわからないし、生まれつきある人もいる。それなのに出血せず、自分にあるのも知らないまま一生終える人もいれば、しょっちゅう再出血する人もいる。これはもうなるようにしかならない。元気に過ごせるなら余計なことしないで、普通に生活してください。あえて言うなら、ストレスを溜め込まないように。興奮を避けて。一時的な血圧の上昇で出血することもあるから」

※2010年代の見解です。

※原因不明ですが、血圧が急上昇時に出血することがあるので血圧には注意です。

ということでした。

 

(1回目の入院おわり)

 

 

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☆この記事は2010年代初出のものを身バレ防止のため時期をぼかしてリライトしています。

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