介護、育児、子育て等に100%はない
介護してもらっている立場で、だからこそ声を大にして言えないことですが。
介護も育児も子育ても、その介護者、育児者、保護者が精一杯できるだけのことをして100%これ以上出来ないところまで面倒を見る、としても、それで終わらないのが介護、育児、子育てなんだと思います、
子育てしたことがないので、あまり分かったようなことは言えませんが、例えば赤ちゃんの夜泣きに「夜中3,4回起されるのは何とか頑張って対応している、でもこれ以上は無理。私(親)が壊れる。これが私の100%の頑張り」というところまで頑張ったとしても、赤ちゃんは親の100%、親の限界など知りません。泣きたいだけ泣いて、3,4回どころか7,8回夜泣きすることだってあると思います。
そのとき親はどうするか。「もう無理」と放っておいたり、場合によっては苛立ちすぎて虐待に至る親御さんもいるでしょうが、たいていの親は自分の限界超えていても、ぼろぼろになりながらも対応するでしょう。
100%の精一杯超えて自分の限界超えていても、そして実際ぼろぼろになりながら、それでもあれこれ育児に、結果200%動いてる。
これは珍しいことではないと思います。
介護も同じ。
ただ、認知症ではない私みたいに身体だけが障害の場合、私が介護者に気を遣いますから、介護者の疲労を無視して「あーして、こーして」とは言えません。
10のうち、どうしてもできない、でもしないわけにはいかない3だけ(3度のご飯の用意とか、取れない着替えを取ってもらうとか、各種署名を頼むとか)を自分からお願いすることはあっても、残りの7(手作りの和食が食べたいとか、お湯に浸かりたいからお風呂洗ってお湯溜めてとか、布団が湿気てるから乾燥機かけて、とかとか)言えないんです。
介護者(家族)は「言ってくれなきゃ、なにが困るのかコッチは分からないんだから言え」
分かります分かります。
でも仕事や家事全般もこなして、それだけでも相当いっぱいいっぱいなのに、私の介護がかなり負担になっていることが分かっているのに、言えないです。
私の介護は私からすると3しかしてもらってなくても、家族の精一杯100%の頑張りはすでに超えていて、とても残り7のお願いなんてできません。
それでもたまに、その7のほうの一部的なことを言うこともあるのですが、介護者は精一杯の精神が爆発して、不機嫌になることもあります。
だから余計に言えなくなるのです。
私は協調運動障害があり、両手で皿を持てないし運べません。
だから、旦那が仕事でいない朝昼は、朝ごはんはバナナ、昼ご飯はコンビニおにぎりなど、片手で持てるものだけの毎日です。
夜は最初のうちは、仕事から帰ってきて簡単なものを調理してくれました。
私が手に失調があるため、スプーンなどもちゃんと持てないし、普通の陶器の食器は落とすと危ないから、割れない食器(これえる、みたいの)を用意しました。
その簡単調理も徐々に疲れを見せ、辛そうにやっていたので、夜ご飯はお弁当を頼むことにしました。
お弁当の入っている容器はプラスチックで軽いからすごく動きやすいし(スプーンで食材を掬おうとすると容器を押してしまう)、そもそも滑りやすいから掬いにくい。
私がプラスチック容器をずるずる動かしてしまうのに気付いて、容器を押さえてはくれますが、本当は私は「あの割れない私用の食器に移し替えて」もらいたいのですが、それは7の部分で言えません。移す手間、洗う手間が増えるからです。
そしてお弁当もお互い飽きて(メニューに飽きてくる)、結局今は、仕事帰りに夕飯のお弁当を買ってきます。
「なにがいい?」と聞かれても、店に行くわけではないから、なにがあるか分からず任せるしかない、でもたまに「カレーがいい」とどこにでも絶対ありそうなものを言うと「カレーなかったから〇〇買ってきた」と言われますが、
(あのーーレトルトカレーと砂糖のご飯でも良かったんですけど、なんでそこに思いが至らない? スピード調理すら、お弁当を出せばいい手軽さに比べれば面倒? 汚す食器が洗うの面倒?)
と思いつつ、ぶっちゃけ食べたくなかった〇〇をけして不満な顔せず食べています。
介護者も家族であれば、被介護者(私)の手のかかりように腹の立つこともあるでしょう。
私も私なりに我慢していますが、旦那も相当我慢して(頑張って)いるのです。
ちなみに、私のように同居者はいるが仕事をしている。昼間だけ私一人だけ過ごす場合は、介護保険的には「昼間独居」と分類され、調理、掃除、買い物など家事全般はヘルパーさんに頼めません(自費なら可能ですが毎日は頼めるわけがない)
同居者がいる限り、同居者がフルタイムで働いていても、同居人ができるとみなされるし、調理や風呂掃除、洗濯などは「私(被介護者)のもののみ」という決まりがあるからです。
毎日は頼めないから三日分くらいの調理をしておいてもらおうと思っても、旦那は絶対食べちゃいけないし、旦那も使うお風呂を洗ってはくれません。
そういうルールです。
私は家族での介護を、心の中で「回避できない無意識不本意ネグレクト」と、心で呼んでいます。
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☆この記事は2010年代初出のものを身バレ防止のため時期をぼかしてリライトしています。
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