新あんこのログ

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脳出血(脳幹延髄小脳)障害2要介護2

車いすで初めてのバス

先日、初めて車いすでバスに乗りました。

行きは、途中停車場からだし、どれくらい時間がかかるか分からなかったのでタクシーを使いました。だいたいタクシーで15分くらい、1800円くらいのところです。

帰りはバスの始発の停車場だったので、初めてバスに乗ってみました。

車いすを見つけて、こちらから頼むまでもなく車掌さんがおりてきて、すべてセッティングしてくれました。

あまり頻繁に来る路線ではなく、利用者も少ないので待っていた人も二、三人。そのあとも非常に混むというほどではなかったので、それほど周囲の皆さんに迷惑をかけている感じはなく、家の近所まで乗ることが出来ました。

障害者手帳を出さなくとも、車いすだということだけで、私も介助の夫も半額(110円だったか?)で乗れました。

 

というか、こんなに遠出したのは退院以来、初めてです。約二年。電車でも二、三駅のところですが、それさえ行くことが今まで憚られていました。

 

車いすだと、結局どこに行くにも躊躇してしまいます。公共の交通機関は電車やバスに乗るまで車いすでスムーズに移動できたとしても、誰かの手を借りなければ乗ることは出来ません。

 

乗る電車やバスが混んでいたら、電車の場合わざわざ駅員さんが乗せてくれますから乗るでしょうが(混んでるようなので、やっぱり乗りません、というのも申し訳ない)、乗った後は周囲の乗客の皆さんに申し訳なくなってしまい「もう乗るのやめよう」と気持ちが沈むと思います。バスが混んだ状態で来たら、車掌さんが手伝いに来る前に「やっぱりいいです」と言って、タクシーを拾うと思います。

自分が健常の時そうだったように、周囲の乗客のほとんどの人は、車いすの私を気遣ってくれるのは分かっていますが、そこはやはり気遣われる側と気遣う側では感じ方は違って、申し訳なさでいっぱいになってしまうのです。

 

なんとか公共交通機関を使っても、行った先でも周囲に気を遣い遣われ、「気を遣わせて申し訳ない」と思ってしまって疲れます。

 

健常な人は「そんな気を遣うことないんだよ、堂々としてていいんだよ」と言ってくれますし、私も健常な頃はそう思ってましたが、こうなってしまうと、とてもそんな気持ちにはなれません。性格もあるのでしょうが。

 

都内は、特に障害者や車いす利用者を考えた整備がされてきていますが、やはり思いがけなく車いすでは動きにくい、通れない場所が結構あるものです。

 

出来れば好きだったレストランやデパート、コンサートなどにも行きたいのですが、全部、今のところ諦めています。

嚥下も良くないし、口、唇の失調もあるし、手もろくに使えないので、人目のあるところで食事をするのは恥ずかしいですし、いつ失敗するか分からないので(手が暴れて食べ物を飛ばす、落とす、むせて咳が止まらなくなる、下手すれば吐く)状態では、とても外食する勇気は持てません。

 

一度だけ映画を観に行ったことがありますが、車いすは階段を使えないため、一番前に車いすスペースがあります。私は手術で首の後ろを切ったからか、仰け反った体勢で映画を観続けるのがすごく辛かったです。また、左目が光に弱くなっているので、映画の明るさ(特に白い画面、青空、爆発シーン)などは目を開けていられませんでした。

 

車いすで数時間外出すると同じ形で座りっぱなしになりますから、その後家に戻って立ち上がり定位置まで壁伝いに歩くのも、普段以上に足に痛みを感じますし、すごく下手になります。

 

そんなわけで、今後もまだ今のままでは、なかなか車いすで出かけることは出来ません(現在は、病院の定期検診や、歩いたら五分程度のショッピングセンターにたまに行く程度です)

 

もっと動きが改善して、もう少し自信が持てるようになったら、せめて手がもう少しまともに使えて嚥下も改善したら、いろいろなところに行ってみたいです。

 

でも、久しぶりにバスに乗れたことは、なんか少しうれしかったです。

 

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☆この記事は2010年代初出のものを身バレ防止のため時期をぼかしてリライトしています。

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